BHのマスコット・じんぼうくんがつづるブックハウスの毎日
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「竹内通雅さんに お会いしました☆」
f0101969_1738415.jpg2010/6/17~6/29まで ブックハウスギャラリーにて原画展を開催します 「月夜のでんしんばしら」(ミキハウス 作・宮沢賢治) の絵を描かれた、竹内通雅さんが ブックハウスに遊びにいらしてくださいました。 
f0101969_134669.jpg通雅さん、満面の笑みで おはなしくまさんに ぎゅ~っ! くまさん、嬉しい~! いいですね、この一枚!

竹内通雅さんは 6/20 (日) に行われる 「竹内通雅・小原乃梨子トークショー/朗読会&サイン会」 にもご登場いただきます。 そんな竹内通雅さんに、この 「月夜のでんしんばしら」 について ブックハウススタッフ (ひ) が、ちょっぴりインタビューさせていただきました (文章中は “通雅さん” と呼ばせていただいております)。 はじまり、はじまり~。

―今回この 「月夜のでんしんばしら」 は前橋フリッツアートセンターを皮切りに、4か所で原画展を開催されて、ブックハウスが4か所目ですね、よろしくお願いいたします。 通雅さんは絵本作家としてたくさんの絵本を描かれていますが、ブログを拝見すると、ギター、ダイビングも楽しまれているということで、非常に多彩な方でびっくりです。いつ絵を描かれているのか不思議。
(竹内通雅さん 以下(通)) 描くのは実は早いんです。 「これでいくんだ」 って決まれば早い。 この 「月夜~」 は見開き20枚ですね、まず取材として花巻 (賢治の生まれ故郷) に行き、その後2週間毎にラフを2回に分けて編集者へお渡しして、それから原画を20日あまりで渡していますからね。 一日2,3枚は描きます。 絵を描いている間はちょっと神がかった感じだから、終わった後しばらくは虚脱状態ですよ(笑)。

―どのように絵を描かれていますか。
(通) 紙は普通の画用紙を使用しています。 デコデコしたのがあまり好きじゃないので、ケント紙ほどつるつるしていない、フラットな感じのものを選びます。 「走れメロス」 や 「えらいえらい!」 はクレヨンで描いていますが、一見つるっとしてると すべっちゃってクレヨンが乗らないと思うでしょ? でもね、意外と乗るんですよ。 逆にザラザラしているとひっかかりすぎてガサガサになってしまうんです。 月夜はアクリル絵の具で、かなり厚く、色が重なっています。 夜と言う設定でルナティックな感じを出すのには この画材・描き方しかないなと 最初から思っていました。 しかし、塗りが厚いと印刷所が大変。 分解製版するときね。 以前、別の絵本での失敗もあり、今回はそうならないようにお願いしました。 難しいんですよ、マチエールは消えないように、なおかつハイトーンのところは抜けないように、フラットになってはいけないが、ひろいすぎもダメと、微妙なさじ加減が必要です。 いや~印刷所ががんばってくれて、かなり原画に近づけてくれましたね。 でも、だからこそ、原画を見て絵本と見比べていただきたい。 原画、いいですよ!

―「月夜」 の制作について、ご苦労などはありましたか。
(通) 宮沢賢治のテキストを読み込みますと、本当に大変だと思いました。 賢治はね、事細かく、正確に、矛盾なくテキストを書いているんですよ。 一か所も破綻していないんだ。 情景の左右・方角、月の位置など驚くほど正確でね。 調べるほど感心しました。

―岩手のこと、月のことなど含めて、いろいろなことを実に細かく調べられていたと編集の方から伺っています。
(通) これは、賢治に対してのリスペクト、そして読者に対しての親切だと思うんです。 「ただのカット風」 にはしたくなかった。 賢治が見ただろう風景をきっちり把握しておきたかった。 賢治は亡くなっていて、ぼくの絵本に文句もつけられない、そういう昔のものだからこそ、きっちり描いたほうが作者に対してもそして読者に対しても誠実じゃないですか。 そういうところは 「走れメロス」 も同じでしたよ。

―なるほど。 ところで、依頼される編集者さんと作家さんの出来上がり作品というのは、イメージはぴったりあっているものですか。
(通) 何冊も絵本を出しているから、編集者もきっとどういう仕上がりになるかは 想像できた上で依頼してくると思いますよ。 でも、ラフから原画がガラリと変わることはありますね。 というか、ラフなんて適当に筆ペンで描いたんだもん(笑)。 実際、編集者には言わずに 「ラフからこんな感じに、変えました~!」 っていうこと、結構あります。 例えば、でんしんばしらの行進の方向は ラフでは逆の設定だったんですよ。 でも、賢治の文章は 「やって行く」 「通りすぎる」 などの方向・時間軸の表現をきちんと書き分けられていて、その文を読みながら見なおすと、絵が合わない。 だから、原画で描き直したんですね。 僕は割と多いですよ、ラフ通り描かないって。 だって、ラフよりよくなっていたら、なんの問題もないですもんね。 どのページもとても気に入ってるよ。 (※編集者の方に伺うと、 『原画で出た時の完成度が素晴らしかったので、なにもいうことはありませんでした。 ラフがモノクロで、最終的に色がついたときのその変化がすばらしい。 同じ 「夜」 という場面で これだけの表現方法があり、ストーリー展開、構成、すべてにおいて “これしかない!” と思いました』 ということでした)

f0101969_136996.jpg通雅さんに、お気に入りの絵は?とたずねると、「すべて」 ということでした。 それはそうですね。 その中でも特にお気に入りの 「電気総長さんのアップ(24-25P)」 の前で 一枚パチリ☆ 






―では、「月夜」 制作秘話に関してはこれぐらいにして、6/20のトークショーでのお楽しみにとっておくことにしましょう。 ところで、通雅さんの絵本は、一冊ずつ 印象が異なったりするところが楽しいですね。
(通) そう、絵本毎に描きかたを違えてますね、色を重ねることによって出る色の深みとかね。 テキストに合わせて画材を使い分けているので、 「月夜」 の描き方がどんなテキストにも合うというわけではないです。 だからこそ大変なんですけど(笑)。 スタイルがひとつの方が描きやすいし、頼む方も頼みやすいし、読者も読みやすいかもしれないね。 ある作家が同じスタイルでずっといく、そういうのって、安心感があるじゃないですか。 それはそれでいいとは思うんですよね。 まあ、ぼくみたいなのもありということで。 僕はよくばりで、多様性を求めてしまうから。 今の世の中は多様化が進んでいて、いろんなことが起きたり、できたり、いろいろな視点で物事を見られる時代だから、絵もいろいろ表現できたらいいなと思ってます。

―今、新刊に取り組まれていらっしゃるんですね。
(通) 本当に大変です(苦笑)! ちょっと先行でバラしてしまうけど、石津ちひろさんの文章での新刊です。 主人公は3~5歳の女の子で、僕その設定は初めてなんですよ。 パパのためにケーキを作るというお話で、舞台はほとんど台所。 出版社からは、「月夜」 みたいな暗い感じというわけではないけれど、割と “こってり” してくださいと言われているんだよね。 悩んでますよー。 “重く” なってもいいと言われているけど、“暗く” なったらだめでしょ。 「月夜」 と同じようにアクリルで描くんだけど、明るい色遣いで、台所が出てくるから清潔感なくちゃだめ・・・。 難しいですね。 次の仕事に支障も出るから早くしないといけないし、僕気が弱いからさ、命が縮まるよね。

―お仕事を頼まれすぎて、お断わりされることはありますか。
(通) 延ばしてもらうことはあるけれど、断ることはあまりないです。 以前イラストレーターやってたんだけど、その世界は断るとそこから仕事があまりこなくなるんだ。 そういうのがあって、断れない。 せっかく来てくれてるのに、もったいないしね(笑)。

―今後描きたい絵本のアイディアなどは、ありますか。
(通) 僕の中にアイディアの “タネ” みたいなものはいっぱいある。 それを発芽させるのが大変ね。 アイディアを15見開きでどう展開させていこうかな、と考えると そう簡単にはできないね。 ただ好きな絵を描いて並べるなら画集みたいになっちゃうでしょ。 といいつつ 「だまちゃん」(架空社) みたいな、行き当たりばったり(笑)の絵本も実はあるんだけど。 時にはフラットなのもあっていいよね。


・・・絵本のアイディアのタネ、たくさんあるという通雅さん。ぜひ ひとつでも多く発芽させて開花させていただきたいです。 これからもたくさん絵本を作ってください。 通雅さん、今日はどうもありがとうございました!

(インタビュー おまけ)
―6/20の小原乃梨子さんとのトークショーもとても楽しみです。
(通) ぼくらの世代で “小原乃梨子さん” というと、のび太くんというより 『ブリジット・バルドー※』 なんですよね。 子ども心に、悶えていたなあ。

・・・と、懐かしそうに遠くを見る通雅さん。 トークショーでは 一体どんな話が飛び出すのでしょうか。 「月夜」 制作秘話、絵本の話など盛りだくさんでお楽しみいただけると思います。 ご参加締切まであとわずか! ご予約はお早めにどうぞ! スタッフ (ひ) がお送りしました。

※小原乃梨子さんは 現在に至るまで “ドラえもんののび太くん” を始めとして 様々な声で観る側を楽しませてきた名声優さんですが、映画の吹き替え等では 主に往年の映画スター (?) の美女たちの声 (ブリジット・バルドー、シャーリー・マクレーン、ジェーン・フォンダ、カトリーヌ・ドヌーブなど) を持ち役としていらっしゃいます。
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by bh-jinbocho | 2010-06-15 17:03 | 絵本作家さんのこと☆
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