BHのマスコット・じんぼうくんがつづるブックハウスの毎日
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「鈴木のりたけさんにお会いしました☆」
f0101969_16143138.jpg本日(2010/8/19)から始まりました、ブックハウスギャラリー原画展 「ぼくのおふろ(PHP研究所)」 。 この絵本を描かれた 鈴木のりたけさんにお会いしました。 「しごとば (ブロンズ新社)」 も大ヒット中、爽やかで元気いっぱいのキラキラ☆した夏のような、勢いを感じさせる絵本作家さんです。 今日は、この 「ぼくのおふろ」 制作秘話などを含めて 鈴木のりたけさんにお話をしていただいたことを、こちらのブログでご紹介しちゃいますね☆ 
 
-「ぼくのおふろ」 は、どのように生まれたんですか。
 (鈴木のりたけさん;以下(鈴)) ぼくは子どもの頃、おふろの中で遊ぶのが好きだったんですよ。 湯船に浸かったまま蓋をしめて声の反響を楽しんだり、その暗さが実はどこかへつながるトンネルかと想像したり・・。 一作目 「ケチャップマン(文芸社ビジュアルアート)」 はこどもの目線を意識していなかったので、今度はそこに正面から向き合った絵本を作りたいなと思っていたところ、ちょうど 「ストーリー物」 の話をいただいたのです。 そこで、そんな子ども時代からずっと妄想していた冒険ものを考えたという訳です。

 「ぼくのおふろ」 は周りの評価も上々ですね。 友人の子どもから、「たけやん(鈴木のりたけさんのこと)、めいろ作るのうまいねぇ(P6-7)」 なんて言われたり(笑)。 一見したときの反応は 「しごとば」 よりも 「ぼくのおふろ」 のほうが明るいですね。また、『電車のおふろのところ(P14-15)、終着駅に近づくと白濁してきたりして(笑)』 なんて、そういう話で盛り上がる(笑)。 内容が具体的だからですね。 日常の延長で起こるものを想像するのは、楽しいですよね。

f0101969_1622997.jpg-表紙のおしり、評判いいですね(笑)。 ぷくっとしてて、可愛い!
(鈴) 一歳半の娘がいるので、おむつ替えの時のおしりを見たりしてます。 娘がモデルみたいなものですね。


-好きな場面や、苦労したところなどありますか。
(鈴) 楽しんで描けたのは、見返しですね。 物語の中で、「こんなおふろあったらいいな」 というページ (P10-11) に盛り込み切れない いろいろなおふろのアイディアがあって、それを見返しにもってきたんです。 見返しだからできる思い切りのよさ、みたいな感じで、とっても楽しんで描いていましたね。
 難しかったところ・・・そうですねえ。 「しごとば」 もそうですが、細かくたくさん描き込むのは大変ですが結構好きなのです。 でも、この絵本の最初のところは割と空間が多いですよね。 そこを抑え気味にして、次第におふろがアップグレードしていってピューーっと全体が盛り上がっていく、という流れを描きたかったので、最初の 「抑え気味」 のところを、空間を生かすという今までと違うタッチにしているため、気を使って描きました。

 ぼくは一枚ずつ絵を仕上げていくのですが、一枚を4~5日くらいで描き上げますね。 この絵本の後半は細かい描き込みが多くて時間はかかりましたが、楽しんで描きました。 ラフの段階でほとんどそのまま完成というくらい描いているので、原画は拡大コピーしてトレースして描き込んでいきます。 色校で苦労しましたが、最終的にステキな仕上がりになったと思います。 アイディアから最後絵本が出るまで、結構早く出来上がりました。

 アイディアは、ぼくの場合は日常にすべてひそんでいます。 でも、普通に生活していると、それらに気付かない。 だから、所々面白そうなところにスポットをあてて、掘りだすということを常に心掛けています。 「面白い」 と思うことに敏感になって、調べたり、さらにもうひと手間かけて掘り下げる、そんなところが大切かなと思います。





-使われている画材について教えてください。
(鈴) 絵はイラストボードに描いています。 元々絵本作家になろうと思っていなかったし、美大出身でもなかったので、「みんながしていること(例えば水張りとか)」 も編集者さんに言われて気付くくらいで。 水張りは手間がかかるし、扱いが楽なのでイラストボードを選びました。 高いけどね(笑)。

 色はアクリルガッシュで、筆は普通の、安いものを使っています。 筆は消耗品だと思っているので、20本くらいまとめて買ったりして。 一枚書くと、細かいところを描く筆は2本くらいはだめになってしまいます。 だから一枚ごとに (細かいところの筆は) おろし立てのものを使います。
 技法的、画材的に工夫しているというのはないのですが、絵を描く時には立体感・陰影をつけるようにしています。 なるべくドラマチックな感じを出すように。 そういう絵を描くのが好きなんです。

-創作上、影響を受けた方はいらっしゃいますか。
(鈴) 絵本作家さんでは、かこさとしさんが大好きです。 特に 「かがくのほんシリーズ」。 「かわ」 が特に好きでしたね。 小学校の時に図書館でずっと見ていました。 「しごとば」 ができたのも、かこさんの影響が大きいです。 他には、ミヒャエル・ゾーヴァも好きです。 彼の空気感、湿った感じというのが好きですね。 グラフィックデザインの仕事をしている時に事務所にあったイラスト集や写真集など、いろいろなものをたくさん見ました。 それで 「こういうものを描きたいんだ」 と再発見もしました。

 元々、絵本作家になろうという考えは頭になかったんです。 グラフィックデザインの先輩たちに 「絵がうまいね」 と言われたのが始まりです。 ぽつぽつと絵を描いて、さて、それを世の中に出すにはどうしたらいいだろうか、と考えたところ、単体では弱いので、ストーリーにして絵本にするのが一番いいと思いました。 「思いをどうやって届けるか」 を考えたら、絵本になったという訳です。

-「しごとば」 も大変読者からの反響が大きい絵本でしたが、読者を想定して書かれますか。
(鈴) そんなに意識していないですね。 意識すると特定されてしまって間口が狭くなるので、自分の興味に正直に、まっさらな気持ちで面白いと思えるものを描くということを大事にしています。

 子どものために描いている作家さんはたくさんいると思います。 ぼくが、「しごとば」 を描いて思ったのは、大人が本気で楽しんで集中して描いているものは、子どもも面白いと感じ取るんだなということ。 逆に、子どもにあわせて作ったなと感じてしまう絵本は子どもの興味もシュウウウっと~としぼんじゃう。 子どもに 「子どもだまし」 は通用しないんですよ。

 「しごとば」 には、一つ一つ説明していないところがたくさんあるのですが、いろいろな読み方があってよくて、その本の中ですべて完結しなくていいと思うのです。 親切すぎてはいけないと思いますね。
 「ぼくのおふろ」 も、おおっぴらにしていない探し物、ありますよ。 お楽しみを細かいところにたくさん入れていますが、じっくり見ると、そんな小さな細かいところにまで大人がしっかり力を入れて描いているんだと分かる。 そうすることで、絵本に対する信頼感が生まれると思います。

-「ぼくのおふろ」ファンにひとこと。
(鈴) おふろって、誰もが毎日入るものですし、ぼくが子どもの時にしていた妄想のように、きっと誰もがいろいろな想像をしていると思うのです。 だから、もう一度、そんな想像の冒険を自分自身で楽しんでほしいなと思います。 日常を楽しむということでもありますね。
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-日常の中にアイディアが潜んでいるという鈴木のりたけさん。 「ぼくのおふろ」 はまさにその力が発揮されてできた一冊なんですね。 日本人の日常生活に非常になじみのある "おふろ" が、こんなに楽しくいろいろな形に変身するなんて、すごい!と唸らされてしまうストーリーももちろん、探し絵などのしかけでもたくさん楽しめて、非常に細かく描きこまれているページを 隅から隅まで眺めているだけでも ワクワクするという、何時間でも、何度でも、一人でも、みんなでも、楽しめてしまうという、とっても魅力的な絵本です。

 ぜひ、お手元に一冊。 「ぼくのおふろ」 オススメです! 非常に見ごたえのある、ステキな原画は 9/3(金) までブックハウスギャラリーにて お楽しみいただけます (最終日のみ 18:00で終了)。 ぜひお出掛けくださいね!

 鈴木のりたけさん、いろいろなお話をお聞かせいただいて、本当にありがとうございました!
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by bh-jinbocho | 2010-08-19 15:42 | 絵本作家さんのこと☆
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