BHのマスコット・じんぼうくんがつづるブックハウスの毎日
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「なりゆきわかこ先生とトビイルツ先生にお会いしました☆」
f0101969_17472493.jpg 今日は月に一度のポプラ社さんの絵本カフェ。 今年の5月に出版された 「こねこのモモちゃん美容室」、作のなりゆきわかこ先生と絵のトビイルツ先生のお二人にお会いしました。

 なりゆきわかこ先生は、この 「こねこのモモちゃん美容室」 を始め、「かわいいこねこをもらってください(絵 垂石 眞子)」 「そっといちどだけ(絵 いりやまさとし)」 (以上ポプラ社) など、犬や猫を中心としたお話を書かれて人気の作家さんです。

f0101969_17471285.jpg 「歳をとって飼い主から捨てられた保健所にいる動物たちは、それでもずっと飼い主を待っているんですよね。 そういう動物たちをすべて救えないならば、せめてそういうことを子どもたちに伝えていきたい、それが自分の仕事かなって思いまして・・・」。 なりゆき先生は、漫画家として既にご活躍でしたが、ある日 “ある犬” のことをお話にしたい、描きたいと思ったところ、「この話は、漫画では表せない」 と、絵本出版社にその作品をお持ちこみになりました。 その出版社とは、もちろんポプラ社。 その時にその作品をご覧になった編集者さんが、今までずっとなりゆき先生の作品を編集してこられているベテラン編集者さん(以後、Nさんとさせていただきましょう!)。 「なりゆきさんの作品を拝見したときに、すうっと感情移入できたんですよね。 人生を重ね合わせていけるこの作品は、なりゆきさんの核となる作品になるんじゃないかなと思いました」。

f0101969_17492032.jpg -そんなお二人の出会いから なりゆき先生の絵本第一作目 「さよならチワオ(津金 愛子絵)」 が絵本としてこの世に送り出されました。 「なりゆき先生が 『一人で生きてゆけない弱い存在である犬や猫たちの命を助けたい』 というお気持ちで書かれているのと同じように、編集側も一冊一冊を大切に世に送りたい、そんな気持ちで一緒に作っています」 とお二人の絆を感じさせるお言葉を口にされる編集Nさん、最初に作品をご覧になった時は、途中で涙をこらえきれずにハンカチを取りに行ったというくらいでした、とおっしゃっていました。

f0101969_17495024.jpg そこからなりゆき先生が絵本作家さんとしてスタートされ、第54回 青少年読書感想文全国コンクール<課題図書>にも選ばれた 「かわいいこねこをもらってください」 が大ヒットとなるなど、先生の物語はたくさんの子どもたちに愛され読まれていきます。

f0101969_17485865.jpg 最新刊の 「こねこのモモちゃん美容室」 もとてもステキな物語です。 そして愛らしくておしゃれで思わず手に取ってしまう不思議な魅力がある装丁、表紙の絵。 このステキな絵を描かれたのがトビイ ルツ先生。  なりゆき先生とNさんは、いつも物語がほぼ出来上がると、絵を 「どなたに描いていただこうか」 と書店などをいろいろと話しながら回られるそうですが、そんな折、トビイ先生の絵をご覧になったお二人、即座に 「これだ!」 とひらめき、すぐにトビイ先生へお願いしたというエピソードが聞かれました。 Nさんが言うには 「あっ、今この絵が私を呼んだ!」 という感じだそうです。 



 こうして なりゆき先生、トビイ先生、そして編集Nさんとの3人での一つの作品作りがスタートしました。 完成までの道のりは、決して平たんではなかったとおっしゃる先生方。 ネコちゃんの絵ひとつでも、それぞれみなさんが思うネコが異なるため、意見をぶつけあい、紆余曲折があり、いろいろな資料をご覧になり・・・と、たくさんの過程を経て一つ一つ仕上がっていきます。 「なりゆきさんが、本当に一生懸命いろいろ資料をご用意くださったり、主人公の “みほちゃん” くらいの年代の小学生の暮らしをリサーチしてくださったり、昼も夜もいつでも連絡してねと、まるでホットラインみたいなものを引いてくださって」 と、トビイ先生は、初めて他の方の書いた文章に絵をつけるという作業に取り組みながら、今までとは違う 「3人で力を合わせる」 という作り方を “素晴らしいな” と思われたそうです。


f0101969_17493260.jpg トビイ先生の原画を拝見しました。 セルに製図用のインクで描いて、紙に水彩で描いたものに重ねるという、そう、「セル画」 です! コンピューター作業ではなく、すべてトビイ先生の手で描かれている原画の数々は、ためいきが出るほどきれいです。 どの絵がお気に入りですか?という質問に、なりゆき先生は、「全部の絵が好きです、一つ一つすばらしくて」 と本当に嬉しそうにおっしゃいます。 トビイ先生は 「最初のラフの段階が一番力がこもっているんですが、最後の方の雪のシーン (P99-101) はすぐに情景が浮かんだ、とりわけ好きな場面ですね」。 色が抑えられているからこそ、逆にとても鮮やかな情感がこもって、物語の盛り上がりがさらに豊かなものになっている場面です。 そうそう、なりゆき先生の絵本は、すべてタイトルが (その絵を描かれた作家さんの) 手描き文字だって、みなさん気付いていましたか? 「こねこのモモちゃん」 もトビイ先生のステキな手描き文字です。

f0101969_17495519.jpg ところで、以前から絵を拝見して、「表紙のソファの色やタッチなどがオシャレで素敵だな、ちょっと日本的でないな、外国人の男性かしら」 などと トビイ先生のことを勝手にイメージしていたスタッフ(ひ)は、お会いしてびっくり! ステキな、日本の女性だったのでした。 「トビイ ルツ」 というお名前は、本名とはまったく異なるそうで、「国籍不明・性別不明なイメージで行きたかったので」 決められたお名前だそうです (まさにそのまま引っかかりました、私)。 3年半くらいベルギーのアントワープにて銅版画を学ばれたトビイ先生。 先生の手から生み出される絵、そしてご本人も、ちょっと異国の雰囲気があるのは、そういったご経験からなのでしょうか。 トビイ先生の画法は、ベルギーの英雄 (?) タンタンのと同じだそうです。 ベルギーではマンガがアートとして扱われているそうで、立派な 「漫画博物館」 があったりします。 先生も、タンタン大好きですって。 スタッフ(ひ)も、タンタンはもはや芸術だと思っている一人なので、嬉しい。

f0101969_2141959.jpg トビイ先生が今回3人で一つの作品を作り上げた中で、一番驚いたことはね・・・と語ってくださいました。
「挿絵というのは、文章に絵を合わせて描いていくと思っていたんですが、逆に絵を描いていってから、それに合わせて文章を書き換えていただくことがあるということに驚きました。 普通なら一旦書いた文を変えるなんて、非常に勇気のいることだと思います。 今までは作絵を両方描いていたので、今回の3人での仕事はとてもいい刺激をうけましたね」 とおっしゃるトビイ先生に、編集のNさんは 「それがまたプラスに行くからすごいことだなと思います」 と応えます。
 「せっかくいい絵を描いていただいているんですから、文章がそれに負けちゃいけないと。 いつも、よりよいものにしていきたい、と思っています」 と一つひとつのお言葉を、とっても大切に口になさる なりゆき先生。  「子どもさんたちが決して安くない本を手に取ってくださるからには、最高のものを作らないといけませんよね」。

 そんな先生方の想いがつまった 「こねこのモモちゃん美容室」 。 長くたくさんの方に愛される一冊となってほしいなあとしみじみ思うスタッフ(ひ)でした。


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 なりゆき先生、トビイ先生、ステキなお時間をありがとうございました。

♪ちょっぴりご紹介 「こねこのモモちゃん美容室」
f0101969_2111030.jpg「こねこのモモちゃん美容室」
なりゆき わかこ作  トビイ ルツ絵
税込価格: ¥1,050 (本体 : ¥1,000)
出版 : ポプラ社
サイズ : 21cm / 109p
ISBN : 978-4-591-11799-6
発行年月 : 2010.5

小学生のみほちゃんは、美容院を変えたくてしかたない。 だって、みんな駅前に新しくできたカッコイイ美容室に行っているのに、私だけが前から通っている おばあさんのミツコさんがやっている古ぼけた汚い美容室に行かされるんだもの。 ミツコさんのところには これまたおばあさんネコの モモがいる。 そんなある日、みほちゃんの前に、ちょっぴり不思議なお客さまがやってくるのです。 それは・・・?
 小学生のみほちゃんの心の動きと、ネコのモモの優しさが、なんともじんわり胸にひびく物語です。 二人をとりまく人達も魅力的。
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☆なりゆきわかこ先生プロフィール☆
東京都出身。 慶応義塾大学文学部卒業。 在学中、マンガ研究会に所属。 1985年 芳文社より、漫画 「ぼくんちのアイドルひろみちゃん」 でデビュー。 近年は童話作家として活躍している。
主な作品に、絵本 「さよならチワオ」 「そっといちどだけ」、幼年童話 「かわいいこねこをもらってください」 「はなこ 八月七日にひろったこねこ」 (以上ポプラ社) などがある。

☆トビイ ルツ先生プロフィール☆
大分県出身。 立教大学経済学部卒業。 1995年から約3年半の間、ベルギーのアントワープで暮らし、アントワープの王立美術アカデミーで銅版画などの技術を学ぶ。 帰国後はイラストレーター、エッセイスト、取材ライターとして幅広く活躍している。
主な作品に、幼年童話 「どうぶつびょういん」 「しまうまのしごとさがし」 (以上PHP研究所) などがある。
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by bh-jinbocho | 2010-08-25 17:07 | 絵本作家さんのこと☆
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